正式名称は紫雲山頂法寺というが、京都市内にある六角堂として全国的によく知られているように思う。聖徳太子が用明天皇2年(587)に創建したと伝えられ、華道家元池坊が住職を務め、いけばな発祥の地としても知られる。京都にある古刹の中でも非常に古い歴史を持つが、むしろ庶民の信仰の場として、またオフィス街の中の憩いの場として長く親しまれてきた。
実際、市内中心部の烏丸三条の交差点から少し南に下ったところにあり、高層ビル群に囲まれながらも周囲と隔絶した異空間的な趣がある。門を超えて境内に入れば、まず六角堂の威容を目にするが、敷地周辺のビル郡と比べれば必ずしも大きな建築物には感じない。むしろ密集したビル群の中の適度な空隙というか、ポケットパーク的な静寂さと庶民的な賑わいとが入り交ざった歴史のある京都らしい信仰のための都市空間という様相を持っている。
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六角堂へ向う門 | 六角堂手前の拝殿のような空間 | 六角堂周辺の様子 |